鉄骨造のメリットとデメリットについて考えてみます。
鉄骨造には重量鉄骨造とプレハブ住宅に多い軽量鉄骨構造があります。
狭小住宅によく採用される構造は軽量鉄骨です。
軽量鉄骨造と近い構造に木造住宅がありますが、木造住宅と比較すると決定的に違うことがあります。
それは、鉄骨造は柱の間(スパン)を大きくとばせるということです。
このため、木造住宅に比べてため軽量鉄骨は柱の本数を減らすことができるのです。
つまり、間取りの自由度が高くなるわけです。
また、軽量鉄骨は片持ち梁(片側だけが固定された梁)なども比較的容易に作ることができます。
このメリットを最大限に生かすことのできる間取りとしては、大きく突き出たバルコニーや庇などです。
敷地の狭い狭小住宅に必要なバルコニーに使用できるのは、とてもメリットだと思います。
このように軽量鉄骨に用いられる材料自体、強度に対して信頼性が高く、しかも軽量、さらにねばり強いことから破壊しません。
ですから、柱、梁の位置・大きさに制約されない自由で大きな空間を作ることが出来ます。
これらのメリットを生かして建てられる狭小住宅は、中高層ビルと同程度の強度を持っていると言えます。
ただし、デメリットもあります。
それは鉄独自の特徴ですが、熱を伝えやすいということです。
高温になると急激に強度が低下するという特性を持っています。
ですから、断熱・防火対策には十分に注意が必要です。
また、錆対策も必要です。
このことは、木材が腐朽やシロアリという弱点があるように、鋼材にも錆が発生することが弱点があるということです。