狭小住宅の構造形式に多い鉄筋コンクリート造には、おおよそ2種類の構造があります。
それはラーメン構造と壁式構造。
この違い、皆さんはご存じですか?
狭小住宅を建てる上で、この構造を知っておくことはとても重要です。
そして知っていると後々、きっと役に立ちます。
ですから、鉄筋コンクリート造について少しご説明しますね。
狭小住宅に多いのは、壁式構造です。
壁式構造の大きな特徴は柱梁がないということ。
ですから、家自体を壁で支えているのです。
通常、5階程度の建物であれば、この壁式構造がほとんどです。
だから、狭小住宅にも多く採用されています。
建築コストについてですが、壁は鉄筋コンクリートでつくられていますから結構高くつきます。
もちろん室内にもコンクリートの壁ができます。
強度的には高いですが、将来的に間取りリフォームしたい際には、とてもしづらい…
そんな欠点もあります。
一方でラーメン構造は、逆に柱と梁で構成された建物のことです。
ホテルやマンションはほとんどがこの構造で、大梁や小針などの梁構造で建物が出来あがっています。
このような鉄筋コンクリート構造のメリットとしては、耐震性、耐火性、耐久性がありますが、構造自体の重量が大きい点、地盤が弱い場合は地盤補強の必要性も出てきます。
また、このような鉄筋コンクリート構造の狭小住宅は、やはり価格が高いということが一番のデメリット。
どうしても木造や鉄骨造に比べて高くなってしまいます。
建築会社や住宅のグレードなどによって、坪単価の価格には開きはありますが、やはり一般的には、鉄筋コンクリート住宅の坪単価の価格が最も高くなってしまうのです。
でも、考えてもみて下さい。
住宅には寿命がありますよね。
一般的に木造住宅の場合、30年前後で建て替えるケースが多い中、鉄筋コンクリート住宅は非常に強い…。
そう考えると、長寿命の鉄筋コンクリート住宅の方が、かえってローコストになるケースも実はあります。
このように新築時の坪単価の価格だけをみると、高く判断しがちな鉄筋コンクリート住宅でも、家自体の寿命を考えるとそうでもない…
そんなことに気付かされますよ。