外張り断熱(外断熱)と充填断熱(内断熱)は、狭小住宅の家づくりの際に、まず検討しなくてはいけない家の断熱工法のことです。
どちらがいいの検討していると、いろいろ悩みます。
なぜなら、それぞれにメリット、デメリットがあるからです。
では実際、狭小住宅の一戸建てを断熱するのにふさわしいのはどちらがいいのかご存じですか?
外張り断熱は、柱の外側の断熱材で覆う施工方法です。
ですから、ヒートブリッジが起きません。
ヒートブリッジというのは 外壁と内壁の間にある柱などが熱を伝える現象のことです。
例えば、熱伝導率の高い軽量鉄骨の構造は、外気と室内の熱を伝えやすくするので、夏は暑くそして冬は寒い…
そういう現象が起きやすくなることです。
でもその一方では、気密性が比較的容易に確保できるなどのメリットもあるのです。
一番の大きなデメリットは構造体の外側部分が厚くなってしまうこと…
そのため外壁材が重くなると施工しにくいという問題が起こり、これに伴いコストが高くなります。
そんな問題が以前ありましたが、最近では外張り断熱用の外壁材ができているのであまり問題はありません。
また、充填断熱工法は比較的自由に外壁材が選べます。
在来工法なので現場で施工するに違和感がなく、しかも外断熱に比べてコストが安くなります。
一方で、外張り断熱と比較すると柱がヒートブリッジを起こしやすい問題もあります。
でも、木造であれば問題になるほどの現象は起こらないのが現状です。
確かに気密性の確保が難しいこともありますが、気密性の確保しやすい断熱材を使用するなどで、このことも解決でるのです。
このようにどちらの工法を採用してもメリット・デメリットが生じる一方で、最近はどちらを採用しても大きな問題はありません。
なぜなら、特に断熱性能や気密性能についてはここ10年くらいで飛躍的に技術が進んでいるからです。
そういう意味で、どちらの断熱工法を採用しても、特に問題がない…
そういうことです。
だとすれば、断熱工法で悩むこと自体あまり必要ないのです。